カタログ制作の制作会社の選び方・選定ポイント
1.カタログの制作会社
カタログ制作を依頼する際に、会社選びはとても重要です。カタログ制作の業者の選び方とそのポイントを簡単にまとめてみました。
1-1.広告代理店
TVやラジオCM、雑誌・新聞広告、WEB広告などの企画制作から広告出稿を主な業務としている広告代理店ですが、販売促進のプロモーション業務とともに企業の会社案内からWEB制作、カタログ制作も請け負うケースもあります。社内にデザイン部門を持つ広告代理店もありますが、多くが外部の制作会社へ依頼することが多いため、今回紹介する制作会社の中では最もコストが高いとも言えます。ただし、企画・提案力とともにデザイン性も優れていますので、BtoCの商材を扱われている企業様ほど、依頼することが多いです。
1-2.デザイン会社
東京や大阪などの都会では、デザイン会社が多く存在します。デザイン業務がメインになりますが、印刷まで請け負う業者も多いです。デザイン会社の中でも広告代理店の下請け業務をメインにしている企業と、直接、クライアントと取引する企業に分かれ後者は、企画力、提案力にも優れています。コスト的には広告代理店の次に高いケースが多く、カタログなどページ数が多い仕様の場合、費用が割高になる傾向が強いとも言えます。デザイン会社はポスターやPOPなど、一般消費者へダイレクトに訴求するアイテムの方が適していると言えます。
1-3.印刷会社
会社の中にデザイン部門を持っている印刷会社もあります。東京など首都圏では「印刷」は分業化され、デザイン機能を持っていない企業も多いですが、地方になるほど「印刷会社=デザイン会社」といった会社が多いです。デザインに力を入れている印刷会社は、企画力にも力を入れているところが多く、WEBサイトや動画制作などを請け負っている企業も多いです。費用はデザイン会社よりは一般的には安く、色の再現性などの品質管理も高いので、「デザイン+色の再現」を重視される企業、例えばインテリア、食品系などのカタログは印刷会社が適していると言えるでしょう。
1-4.WEB制作会社
WEB制作会社もグラフィックデザインを請け負う会社もあり、そういった会社ではカタログ制作も行っています。ただし色の修正などの細かな作業は苦手なところが多いため、色の再現性を重視しない企業が向いていると言えます。またカタログ制作のノウハウは少ないためページ数が多いカタログや仕様が複雑な案件は苦手なところが多いと言えるでしょう。
1-5.翻訳会社
通常は翻訳業務がメインですが、社内に印刷用のデータを制作するスタッフを抱える翻訳会社もあります。日本語版のカタログがありその外国語版を制作する場合は、テキストを差し替えるだけで完成できる場合も多いため、翻訳からカタログデータ制作まで一貫して請け負うこともあります。依頼する企業からすればワンストップで対応して頂けるので、進行管理の負担が減るといったメリットは高いと言えるでしょう。ただし、デザイン力はそれほど高くないので、デザイン性の高い案件は向いていないと言えます。
1-6.フリーランスのデザイナー
フリーランスのデザイナーは費用のメリットが大きいです。企業にお願いするよりも格安なケースが多く相場からかけ離れた料金で対応する場合もありますが、ページ数が多いなどボリュームがあり、スケジュールがタイトな場合などは向いていないと言えます。
2.地域で選ぶ
2-1.東京・大阪などの制作会社のメリットとデメリット
東京や大阪などの地域にはデザイン会社や印刷会社など業者が多いのが一番のメリットです。最近ではオンラインの打合せも一般的になり、地方からの依頼も以前よりはスムーズにできる環境が整いつつあります。デメリットは一般的には費用が高いのと、都会では分業化が進んでいるので、広告代理店のようなトータルで対応する業者以外ではカタログデータをベースにPOP制作や動画制作、WEBサイト制作といった横展開のツールを依頼する場合の対応が苦手な会社も多いです。いろんなツール制作が必要な場合は、業者を慎重に選ぶ必要があります。
2-2.地方の制作会社のメリット・デメリット
地方のデメリットは制作会社が少ないのと、都会と比べればデザイン品質が低い会社が多いことが挙げられます。ただし料金は東京や大阪の相場よりは安い場合が多く、印刷会社でもWEB制作や動画制作を請け負っている会社も多いため、比較的安価でいろんなアイテムをフットワーク良く対応してもらえる企業が多いのもメリットです。
3.カタログ制作の費用について
3-1. 見積もりに必要な項目
おもにカタログ制作の費用は仕様と写真などの素材を作る項目に分けられます。
「仕様について」
カタログは製本の仕様が一般的には多いです。
・サイズ
製本の場合は仕上りサイズでA4、B5などといった規格サイズが一般的ですが、それに準じない100㎜×100㎜といったサイズも可能です。
・ページ数
・色数
フルカラーは4色、黒の文字は1色です。その他特色を使って2色や3色の場合もあります。
・製本方法
背幅がない「中綴じ」、背幅がある「あじろ綴じ」が一般的です。
※製本ではない場合、折加工のカタログもあります。
「素材について」
写真撮影、コピーライティング(文章制作)、イラスト制作などを制作会社へ依頼する場合は、その費用も必要になります。
「その他」
印刷する前の色の最終確認を色校正といいます。色校正も本番の紙で本番に近い印刷方式で行う「本紙色校正」から、インクジェット印刷で色校正用の専用紙で行う「簡易色校正」がありますので、それも見積もりには必要な項目になります。
3-2. カタログ制作費の相場について
広告代理店、印刷会社では料金の積算項目が異なる場合が多いです。
広告代理店の場合
企画料、デザイン料、コピー料金と項目を分けて一般には積算されます。
参考料金(A4・1ページ)
企画料 10,000~30,000円
デザイン料 30,000~50,000円
コピー料 20,000~40,000円
印刷会社の場合
企画料を含まない場合が多いです。
料金は広告代理店の6掛けくらいが目安になります。
WEBサイトで企業別の料金を比較しているサイトもありますので、そちらを参考にするのも良いでしょう。
3-3. 格安に作るための方法
最も安く作る場合はなるべく素材を準備して制作会社へ依頼することをお勧めします。写真や文章を準備することで、制作会社の負担は大きく軽減します。また、印刷用のデータを作るソフトとしてイラストレーターが一般的ですが、こちらを持っていない方でも、エクセルやワードのソフトで作ったデータでも印刷することができますので、品質を問わなければ自分でデータを作り印刷通販に発注すれば、一番安く作ることができます。ただし、印刷通販はデータ不備の場合のアドバイスが無いケースもありますので、データ作成には慎重な作業も求められます。
デザイン業務からお願いする場合は、総合的に判断すると制作スタッフが多い印刷会社へ依頼することが品質、スケジュール対応、色の再現性などの観点から費用対効果が高くベストの選択と言えるでしょう。
まとめ
カタログ制作の制作会社の選び方についてご紹介しました。会社の種類で選ぶ、地域で選ぶ、費用で選ぶという3つの選び方をご紹介しました。カタログ制作の制作会社の選び方のポイントをまとめると下記の通りです。
<早く・やすく作りたい場合のポイント>
1:自分でデータを作成し、ネット印刷へ依頼する。
2:自分でデザインが出来ない場合でも、写真画像や文章のテキストなどの素材を準備するとデザインは早く安くできます。
3:デザイン、印刷を内製できる印刷会社へ依頼する。
<デザイン重視をしたい場合のポイント>
1:一般的には広告代理店やデザイン会社はクオリティの高いデザインを提供してくれます。
2:企画力・デザイン力の高い印刷会社へ依頼する。
3:フリーランスのデザイナーへ依頼する(ただし、実績は要確認が必要です)。
<カタログだけでなくWEBなどもセットで作りたい場合のポイント>
1:販売プロモーションまで期待する場合は広告代理店がお薦めです。
2:グラフィックデザインの実績のあるWEB制作会社。ただしカタログのページ数が多い場合は、避けた方が良いです。
3:WEB制作の実績のある印刷会社。併せて動画も請け負う会社も多いです。
以上のポイントを意識してカタログ制作会社を選ぶとよいです。
弊社は青葉印刷株式会社では多数のカタログ制作の実績がございますので、よろしければこちらもご覧ください。
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